躯体図の完成まで
躯体図の書き方を説明ということで、まずは基礎伏図の図手順について色々と書いてきました。
手順については大まかに説明をすることが出来ましたので、ここでひとまずまとめてみようかと思っています。
少しずつ説明をしていると、段々説明のポイントがずれていったり、結論をずいぶん後に書いたり、色々と分かりにくい部分が出てきます。
そんな訳で…
どんな資料を見るとか、どんな部分に気をつけるとか、そういう話は抜きにして、作図の順番だけをまとめます。
「躯体図の書き方」の記事一覧
躯体図の書き方を説明ということで、まずは基礎伏図の図手順について色々と書いてきました。
手順については大まかに説明をすることが出来ましたので、ここでひとまずまとめてみようかと思っています。
少しずつ説明をしていると、段々説明のポイントがずれていったり、結論をずいぶん後に書いたり、色々と分かりにくい部分が出てきます。
そんな訳で…
どんな資料を見るとか、どんな部分に気をつけるとか、そういう話は抜きにして、作図の順番だけをまとめます。
躯体図を書く為のステップとして、前回は床点検口とタラップの記入の手順を説明してみました。
タラップと床点検口の位置を決める為のポイント、そしてそれを実際の躯体図に書いていく手順ですね。
まあ実際は、CADを使った具体的な躯体図の作図手順までは説明することが出来ていませんが…
ある程度CADを使える方であれば、そこまで細かく説明することもないと思っています。
使うのは線を引くコマンドと文字を書くコマンド、寸法を記入するコマンドくらいで、CADではどれも初期段階で覚えるから。
実際に躯体図を作図する手間とか時間という面から考えると、タラップを実際に記入するよりも、位置を決めることの方が大変です。
上階の絡みなどを色々と考えて床点検口の位置を決めてしまえば、あとはCADの操作だけの話でしかありませんから。
そんな訳で、ここではCAD操作の具体的な話はしないつもりでいます。
もし時間があれば、そうした細かい部分まで説明をしていきたいとは思っていますが、これは多分もう少し先になりそうです。
建築施工図を書くプロとして、躯体図を書く際にはどんな精神状態でいるのが良いのか。
前回はそんな話をしてみました。
「具体的にこうする」というような内容があまりなくて、書いていてどうにも落ち着きませんでしたが…
それでも実際に仕事をする際には、やはりそのあたりの話は結構大事ではないかと思っています。
だからこそ書いた訳ですが、まあそういう精神的な話はこれで終わりにして、もう少し具体的な内容に進んでいきましょう。
少なくとも私は「実際にCADを使って躯体図を書く」ということを仕事にしているプロです。
「躯体図はこうあるべき」とかを語る評論家ではありませんので、やっぱり技術的な話をしていかないと。
ちょっと堅苦しいかも知れませんが、そんなことを思っています。
前回までで基礎伏図に人通口や連通管を記入する作業が終わりました。
段々と躯体図らしくなってきましたね。
CADで躯体図を書くと、ある程度作図した段階でなんとなく完成に近い雰囲気が出てきます。
今の段階でもまずまず出来てる感じですから、CADというのはやはり便利なツールだと思います。
ただ、実際にはまだ完成には程遠い段階です。
「あと少しで完成」とか思ってしまうと、残りの作業が雑になってしまいますので、「まだ全然できてない」という気持ちで進んでいきましょう。
前回までの説明で、ようやく地下ピットに記入すべき色々な要素について一通り触れる事ができました。
釜場・人通口・連通管・通気管・設備スリーブ・ピット床の勾配・タラップ・上階の床点検口。
そしてもちろんメインの構造体である地中梁と基礎とピットの床。
それらの関係を適切に保った状態で、分かりやすく躯体図に書きこんでいくのが施工図作図者の役目です。
検討項目は多岐に渡りますが、それぞれが頭を抱えるほど難しい内容という訳ではありません。
スリーブ間隔の決まりなどを見ると分かるように、基本的なルールは割と単純なんですよね。
なので、それぞれの検討項目を一つずつ潰していくような感じで進めていけば、しっかりとした躯体図が出来上がるはずです。
地下ピットに設置する人通口などの位置を決める際に、設備との調整が絶対に必要なのはなぜか。
前回はそんな話をしてみましたが、イメージは何となく掴めたでしょうか。
建築で必要な穴は、設備スリーブがない位置を狙って入れていく、という考え方が基本になります。
設備にお願いして位置を決めてもらう、というのも全然OKというか、こちらで検討するよりも間違いが少ない気がします。
お金の絡みも当然出てきてしまいますが、可能であればセットで検討をしてもらうのが一番だと私は思っています。
自分で検討しないで人が検討しているのをじっと待つ。
これが私の性格上あまり好きではないのですが、個人の好みよりも仕事の効率の方が優先ですからね。
今回お話ししたいのは「設備スリーブを入れる際のルールにはどんなものがあるのか」という点。
この基本を知っておかないと、いくら設備でスリーブ位置を検討するとは言っても、それが良いのか悪いのかが分かりません。
それでは躯体図の作図者として困るので、少なくとも最低限のルールだけは知っておくようにしましょう。
前回は躯体図の書き方を実際にやってみるということで、ピットの床に水勾配をつけてみました。
基礎伏図を作図する為の検討事項として、人通口・連通管(通水管)・通気管・釜場・床の勾配まで解説をしてきたことになります。
まだ様々な検討項目はありますが、少しずつ躯体図として形になってきたという感じですね。
ちょっと解説が長すぎますけど…
終わる頃にはどれだけ項目が増えているのか、果たしてそれが分かりやすいのか、私にも読めないのでなんとも不安です。
という心配はさておき本題に戻ると、今まで何度か書いてきたと思いますが、ピット階はあくまでも設備がメインとなるスペースだということ。
建築施工図だけで考えても限界がありますので、出来るだけ早い段階で設備と打合せをしておくことをお勧めします。
と言っても、実際に仕事として躯体図を書いてみないと今ひとつピンと来ないかも、ということで…
今回は、設備との整合性がなぜ必要かを説明するために、人通口の位置と設備との関連について書いてみます。
水槽と湧水ピットの床に水勾配は必要か必要ないか、というような話を何回かに分けて説明してきました。
水勾配の表現というのは地味な感じがしますが、実際には非常に重要な要素ですので、躯体図を書く際には忘れずに入れるようにしましょう。
ただ、水勾配と距離からどの程度上がるかを計算し、その数字を躯体図に記入していく…
この作業を繰り返すのは、手間がかかって面倒な作業なんです。
正直なところ私はあまり得意ではなくて、いつも作図の最後のあたりまでやらないことが多いです。
でも、面倒で自分でも「嫌だな…」と思っているような作業は、出来るだけ先にやっておいたほうが良いんです。
後回しにしてもどうせやる作業ですから、それなら先にやったほうが精神的に楽になることは間違いありません。
って言うだけなら簡単なんですが、最近は私もこれを実行していますので、これを読んでいる方もぜひ試してみてください。
前回は躯体図を書く際に割と問題になる、地下ピットの水勾配、特に水槽内の水勾配について考えてみました。
・水勾配は設計図によって勾配が決められている
・ゼネコンの社内規定が存在することもある
・だから事前に確認をしておく
こんな感じの話でした。
建物の規模とか用途によって違いますが、地下ピットに存在する水槽には様々な種類があります。
全ての水槽の種類と必要な勾配を覚えておくとか、どこかに記録しておくとか、そうすることがベストだと思います。
それが難しい場合でも、水槽によって水勾配が違うことを覚えておけば、施工図を書く際に困ることはないでしょう。
前回は湧水ピットを取り上げてみましたが、どんな用途で使われるかなんとなくイメージ出来たでしょうか。
基本的に建物の外周にピットがある場合は、間違いなく湧水ピットになっていると考えて大丈夫です。
また、建物の外周にピットがない場合でも、地下で土に接する場所は全て湧水ピットということになります。
要するにピットの外周は土に接する訳ですから、全部が湧水ピットになるということですね。
配管ピットとか、湧水ピットとか、トレンチとか…
設計図に記載されているピットを見ると、恐らく様々な呼び方があるとは思いますが、この考え方だけは変わらないはず。
なので、釜場の位置と連通管や通気管などを意識して、躯体図を書いていくようにしましょう。
もちろん設備と打合せ・調整をやりながら、ですね。
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