「躯体図の納まり」の記事一覧

床伏図での表現方法

前回は、鉄骨柱をコンクリートに固定する為に、アンカーボルトを躯体図にどう表現していくのか、という話をしました。

ですが、そもそもアンカーボルトを表現をするのは、どんな種類の図面なんでしょうか。

そのあたりの話を今まで全然説明していなかった為、途中から床伏図についての説明に変わってしまいました。

躯体図の種類はそれほど多くないのですが、まさか床伏図の話題に触れていなかったとは、ちょっと意外。

あまり計画的な説明とは言えませんが……

今回こそは、そんな床伏図にアンカーボルトをどのような表現で記入していけば良いのか、という話をします。

アンカーボルトは床伏図に

鉄骨柱の足元と、地下のコンクリートを連結するためには、一般的にどのような手段が採用されるのか。

前回はそのあたりの話をして、鉄骨柱の足元に取り付けるベースプレートという部材を紹介しました。

コンクリートに埋め込んだアンカーボルトの頭が少し出ていて、それがベースプレートの孔に通る。

そしてアンカーボルトにはネジが切ってあって、ボルトを締めつけて固定をする、という手順になります。

このあたりの納まりは、普段何気なく利用している駅のホームなどで、よく見るとたくさんあります。

電車を待っているだけの空いた時間などに、興味を持って色々と見てみると面白いですよ。

という現物はさておき、今回はそれを躯体図にどのように表現をするのか、実際に例を出して説明してみます。

鉄骨はどんな形になるか

コンクリートと鉄骨の柱をつなげる為に、お互いが連けるされることを意識した造りになっている必要がある。

という話を前回取り上げて、コンクリート側では一般的にどんな形状をしているかについて説明をしました。

通常の納まりとしては、コンクリートにアンカーボルトを埋め込んでおき、鉄骨柱が取り付けられるようにしておく。

そんな納まりが多いです。

もちろん例外もある訳ですが、基本納まりをきちんと知らないうちに特殊な納まりを覚えても意味がありません。

だから、まずはもっとも一般的な納まりを知ることからスタートです。

基本がしっかりしていないと、応用なんて絶対に出来ない、という部分は学校の勉強と一緒ですね。

今回は鉄骨柱側の納まりとして、アンカーボルトと接続する部分がどのようになるのか、という話をしていきます。

アンカーボルトとは何か

コンクリートで造った地下部分と、鉄骨で造る地上部分を連結するには、どんな手段があるのか。

前回はその話をするつもりが、いつの間にか「建物の寿命」みたいな話になってしまいました。

長い期間変わらずに建ち続ける建物とする為には、やはりしっかりとした構造体を造る必要がある。

そういう意味では全然無関係な話ではないから、まあ良いかな。

今回は鉄骨の柱とコンクリートの柱を連結する具体的な手段について、図を交えて説明したいと思います。

鉄骨柱とコンクリートの連結

地下部分のみコンクリートで構造体を造り、地上階は鉄骨造とする。

いわゆる「S造」と呼ばれる建物は、ほぼ間違いなくこのようなパターンになっています。

鉄骨は当たり前ですが「鉄」ですから、常時水分をふくんでいる土中に設置することは出来ません。

だから、土に接する部分はコンクリートで作成し、その上に鉄骨を配置するというやり方をする訳です。

これは最近割と多い構造だと思いますが、この場合、コンクリートの柱と鉄骨の柱をがどこかでつなげる必要があります。

このあたりの話は、躯体図を書く側として、きちんと理解しておく必要があります。

理解していなくても、CADを使えば躯体図を書くことが出来ます。こうして見るとCADって凄いですよね。

しかし、理解出来ていない人が書いた躯体図を使って建物をつくる、というのはかなり怖いことです。

プロとして、出来ればそういうことはやりたくないので、ここで鉄骨柱の足元をきっちりと理解しておきましょう。

鉄骨柱とRC柱の関係

前回は基礎伏図を作図するにあたり、基礎の上に配置される柱をどうするかを考えてみました。

建物の構造によって「柱が止まる高さ」が変わってくるので、まずはそれを調べておく。

これが基礎伏図で柱を作図する際に気を付けることの、最初のステップということになります。

もちろん次のステップとして、それぞれの構造による柱の違いを理解して、それを躯体図に表現する作業があります。

RC造はとりあえず柱がそのまま伸びていくだけなので、基礎伏図としては特に問題ありません。

そしてS造の場合は、コンクリートの柱と鉄骨の柱が切り替わる部分を理解しておく必要がある。

ということで、今回はS造の柱が切り替わる部分について、もう少し詳しく考えてみたいと思います。

RC造とS造の柱について

基礎の上に立つ柱がどんな納まりになるかは、建物がどんな構造なのかによって変わってくる。

躯体図を書くにあたり、まずは建物の構造を確認しておきましょう、というような話を前回はしました。

本当は建物の構造というのは、ここまで躯体図の話が進んで来る前の、もっと基本的な話ですが……

今まで全然触れてこなかったので、ここで改めて書いておくことにしました。

躯体図を書く前の準備段階でやっておくこと、というのも、いずれ説明しておく必要がありますね。

基礎伏図と建物の構造

今まで説明してきた項目を検討すると、基礎のレベルが大体固まってくることになります。

構造図に表現されている基礎のレベルが、仕上や外構などを考慮しても、問題なく納まっている。

これが確認出来れば、あとは躯体図として決められたルールに従って書いていくだけの話です。

そうした作図だけの作業は、CADの操作さえ出来れば問題なく進めていくことが出来ます。

ちょっとイヤな言い方をすれば、CADを覚えれば誰でも出来る作業、ということです。

CADを覚えていない人にとってはハードルが高く感じますが、実際にはそれほど難しい作業ではありません。

それよりも、基礎のレベルを確認する作業の方が、検討しておく項目が多岐に渡るので大変。

しかし技術者として重要なのは、CADの操作ではなく、納まりによってレベルを確認していく作業です。

このサイトで覚えて欲しいのは、そうした内容ですから、そちらを優先して覚えて頂ければと思います。

支持層についての逃げ

躯体図を書く手順として、杭伏図の杭天端レベルを確認するところまで話が進んで来ました。

杭の天端レベルを決める為の要素は基礎のレベルであり、基礎のレベルは設計図通りではなく、仕上を考慮して確認をすること。

これを守れば、杭伏図はもう完成したのと同じです。

あとは自分で確認した数値通りの躯体図を作図していけば、杭伏図は表現すべき項目が少ないので、割とすぐに完成します。

これはもうCADの操作だけの話ですよね。

そうした作図はそれほど重要ではなく、数値を決めるまでのプロセスが何よりも重要である。

これが分かれば、躯体図を書くプロに一歩近づいたはずです。

杭の入力とレベルの検討

今までの説明でどこまで進んだかを思い返してみると…以下のポイントまでしか説明出来ていません。

・通り芯の入力

・基礎の入力

・基礎のレベルをチェック

説明しようと思っていることを全部書くには、一体どれだけの長さになっているのか、ちょっと想像出来ません。

余りにも長くなりすぎたらどうしよう…とか思っても、私の文章スキルではどうすることも出来ません。

ただ単に長いだけの説明は、結局ピントがぼけてしまい分かりにくいという致命的な欠点を持っていて…

とは思いますが、それを怖がって何も書かないのはもっとダメなので、とりあえず今の私が出来る説明をしていくつもりです。

まとめは後でやれば良いですよね。

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