建築施工図の基礎伏図を作図するにあたり、非常に重要な要素である地中梁には「大梁」と「小梁」がある。
ざっくり言ってしまうと、前回はそんな話をしてきた訳ですが、基礎伏図に必要な情報はまだまだたくさんあります。
ここまで書いてきて、そろそろ書きたい内容の整理が出来なくなって来つつあるかも…
そう思って項目をざっと挙げていったのですが、ちょっと驚くくらいたくさんありました。
まだまだ先は長いですが、千里の道も一歩から。
書く方も地道にやっていきますので、読んでいく方もじっくりと進んでいって欲しいです。
物量があるものを計画も立てず一気にやろうとして、結局一気には無理で挫折してしまう。
私はそういう傾向があるので、こうして自分を戒めながら地道に勧めていきたいと思ってます。
簡単そうで以外に難しいんですよね、これって。


■建物の地下はどう利用する?
話が変な方向に向かいそうでしたが、今回お話しするのは「建物の地下」についてです。
建物の地下がどうなっているのか、というのは、建築施工図の基礎伏図を作図する上で非常に重要な要素なんです。
地下のパターンとして考えられるのは、大きく分けて以下のような状態だと思います。
・地下階(居室という意味です)
地下にも事務室とか休憩室など、人が長時間過ごすことの出来る部屋があるパターンですね。
居室があるということは、当然ですけど付近にトイレや給湯室などもあるはずです。
そうした居住スペースが備えられている場合、地下階と呼ばれて他のフロアと同様に扱われます。
・ピット階(水槽とか設備スペースとか)
地下に居室を設けないパターンで、その変わりに設備配管スペースとか各種水槽などが設けられています。
こうした場合は「ピット階」と呼ばれ、様々な水槽が設けられることも珍しくありません。
基礎伏図としては、このパターンが一番やっかいじゃないかな…
どのあたりがやっかいなのかは、追い追いお話をしていくつもりですのでお楽しみに。
・完全になし(地下がない場合)
地下階というものが全くなく、土の上が既に1階になっている、というパターンです。
今までの経験からすると、建物の規模が中程度以下の場合によく見られる気がします。
基礎伏図としては楽なことが多いですけど、土を掘る工事の期間が短い為、図面がすぐに必要となる場合も。
そういう意味ではあまり楽とは言えないかも知れませんね。
この中でどのパターンが多いとか、あるいはこういうパターンは稀だとか、そういう話はちょっと出来ません。
今まで私が経験してきた建物では、ほぼ満遍なくどのパターンもあったので、どれが特殊とかの判断が出来ないんです。
また、地下に居室があってさらにその下にピット階がある、というパターンもあったりして、そう簡単ではありません。
結局プロであれば全部のパターンを知っておく必要がある、という事になる訳ですね。
次回からはもう少し具体的に、それぞれのパターンについて説明をしていき、その後で基礎伏図のまとめ方に進んで行きます。
何度も書いてますが、先はまだまだ長いですよ。