建築施工図を仕事としてやっていく為に必要なスキルには、いったいどんなものがあるのか。
そしてそれ以上に必要なスキルは何か。
前回はそんな内容で、私が思っていることを簡単に書いてみました。
後から読み返してみると、お酒を飲んでいる時にも語らないような内容ではありますが…。
まあたまにはそんな話もいいかな、と。
また、その内容については色々と異論がある方もいると思いますが、私の個人的な考えということで勘弁してやってください。


■建築施工図のジャンル分けをする前に
そんな話はさておき、今回は建築施工図の種類について色々と書いてみたいと思ってます。
ひとくくりに「建築施工図」と言っても、その内容には様々な種類があるので、それらを細かく説明していこうかと。
ただし、それらの種類分けを知る前に、建物が出来るまでの工程を大雑把に知っておいた方が良いかも知れません。
どの段階でどんな図面が必要になるかを知るのは、建築施工図のプロとして絶対に必要なことですから。
という訳で、ここではとある建物が出来上がるまでの手順を、本当に簡単に書いてみます。
・準備工事
測量によって実際に建物をたてる位置を決めたり、その仕事に従事する人が働く仮設事務所を建てたり。
細かい話をすればキリがありませんが、建物を建てる為に必要なものを色々と準備します。
建築施工図はあまり関係ありませんが、図面関連の仕事はこの時点でもうスタートしていることが多いです。
逆に言うと、この時点で全く図面が進んでいないと後が大変、ということになりますね。
直接的な工事はまだ始まっていないけれど、図面は本格的にスタートしている、という時期です。
建築施工図の担当としては、まだ精神的に楽な時期かも知れません。
・土工事
建物を建てる場所の土を掘ったりする工事です。
地下のある建物じゃなくても、建物の基礎は地面の中に入っている訳ですから、どんな建物であってもこの土工事はあるはずです。
土を掘る為には基礎の形が分かっていないといけませんので、基礎関連の図面は出来上がっている必要がある時期です。
が、基礎の図面さえ出来ていれば他の図面はまだ必要なく、土を掘るのに結構時間がかかります。
なので、建築施工図の担当としては、まだあと少しは楽な時期と言えるかも知れませんね。
ただし私の感覚では、土工事をやっている内に出来るだけ建築施工図を進めておかないと…というイメージがあります。
精神的に楽だからとのんびりしてしまうと、後でとても怖い状態になることは間違いありません。
・基礎工事
建物の土台となる基礎を作る工事です。
基礎の形状や構造は本当に様々な種類がありますが、詳しい説明は後でじっくりやっていくつもりです。
基本的にコンクリートを流し込んでそれを固め、しっかりした土台を作ることになります。
地盤が柔らかい場所などの場合は、固い地盤面まで杭を打ち込んだりすることもあります。
その場合は基礎工事の前に杭工事をすることになりますが、建物の土台を作るという目的は同じです。
ここで必要になる図面は、当然基礎のコンクリート情報が分かる図面ということになります。
でもその図面は土工事の時に用意しているはずなので、その図面がそのまま使われることになるはずです。
理想的な話をすれば、ですが。
工事の流れを簡単に説明します、とか言ったものの、項目としてはもう少しありそうです。
なので、この話は次回に続くことにしましょう。